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バレンタインお題小説「BANG!」をアップしました
どうにかバレンタインに間に合いました。
お題はツイッターで皆さんから頂いたものを使用しています。
「ボーイミーツボーイ」「男の娘」「未亡人ガンマン」「巨乳なおねいさん」「水着」「場所はコタツで」
この脈略のなさは凄い。というわけで無理やり完成させました! BLになるかと思ったら微妙にズレてる気はしますが、お暇でしたらどうぞ読んでやってくださいませ。

続きからどうぞ。

「BANG!」

バレンタインがやってくる。
 あたしの名はジェーン。泣く子も黙るライフルの名手だ。バレンタイン。それはこの町を牛耳り、女手一つで作り上げたこの酒場を奪い取ろうとしている男の名だ。遠くから蹄の音が響いてくる。巻きあがる砂埃が外の景色に薄茶色のスモークを掛ける。やがて甲高い馬の嘶きと共に背の高い男のシルエットがスイング・ドアの向こうに浮かび上がる。カウンターの陰からライフルの銃口を男の胸の位置にぴたりと合わせると、鈍く光るトリガーに指を掛ける。ドアが勢いよく開いた瞬間、あたしは素早く引き金を引いた。

 ――BANG!――

「いってえええ! 何すんだよアネキいっ!」 
 部屋のドアの前で蹲って額を押さえてるのはあたしの弟の静雄だ。といっても某ラノベに出てくる自販機ぶん投げ男とは雲泥の差だ。高校二年、生れてこのかた十六年間、ずっと彼女なし。成績はそこそこ。見た目はそんなに悪くないが、特にイケメンというわけでもない。つまり十人並み。
 おおっと! あたしのおもちゃの改造ライフルから放たれたプラスチック・ボールが投げ返されて勢いよく頬を掠めた。危ない、危ない。

「ってか、さっきからうるせえよ! それ、誰に向かって喋ってんだよ!」
「おおっと。あたしの心の声が口に出てしまったようね。ごめんなさい、チェリーボーイ」
「童貞で悪かったな! バリバリ腐女子のアネキよりはずっとましだよ! にしても今日は何の妄想なんだよ」
 
 妄想? 冗談じゃない。役作りと言って欲しい。しかしながら弟の存在があたしをあっという間に現実に引き戻していく。バレンタインは顔に傷を作った西部のならず者から、もてない男子高校生が帰りにそっと下駄箱を覗いては溜息をつき、今年は友チョコが主流だよねっとか言いながらいまいちな女子高生がお友達に手作りチョコレートを配りまくる日の呼び名に変貌を遂げた。
 
「妄想じゃないわよ! 三月公演の役の練習。荒野の未亡人ガンマンよ。どう? カウンターの陰からライフルを構えるとこなんか様になってるでしょ?」
「カウンターじゃねえし。コタツだし。てか、今日はカニ鍋パーティじゃなかったのかよ」
 静雄は額を摩りながらこたつの右側に潜り込んだ。
「予定変更。今日はバレンタイン・デー。でもでもきっと一個もチョコをもらえなかった可哀想な君の為にチョコケーキを作ってあげたの。だから今日はチョコケーキ・パーティよ」
「なんだよそれ。俺だってチョコのひとつやふたつ……」
「もらったんだ」
「そ……そんなことどうでもいいだろ! それよか俺、腹減ってんのにケーキだけなのかよ」
「まあまあ。ケンタイキー・フライドチキンも山ほど買ってあるから大丈夫、大丈夫。仲間が来たら始めるわよっ」
 がばっと顔をあげた静雄はあからさまに嫌そうな顔をした。
「え、仲間ってまさか、あのアネキと同じ劇団員の……」
 部屋のドアが勢いよく開いて、弟が思い浮かべた人物が入ってきた。
「こんにちは~、霧乃ちゃ~ん。あ! 静雄くん来てたんだ~」
 茶色く染めたウエーブヘアの彼女はスイカみたいに巨大な胸を揺すりながら毛皮のコートを脱いだ。何と中身はショッキング・ピンクのビキニの水着一枚だ。我が小劇団のお色気担当である真海は小走りに静雄の後ろへ回ると背中から抱きついた。
「ん~、かっわいい~♪」
 巨大な胸が静雄の背中に押しつけられてぷにょぷにょ揺れている。弟の顔はみるみるうちに真っ赤になった。
「真海、悪いけどそれ以上、静雄を刺激しないでくれるかなあ。っていうか、なんで水着?」
「今日天気がよかったから、洋服洗濯したら着るものがなくなっちゃってさあ。だからって普段着のジャージで来るのも恥ずかしいしー、で、水着」
 神様。一度でいいから彼女の脳みその中を覗かせてください。
「じゃあ、さっそくパーティ始めよっか。真海、運ぶの手伝ってくれる?」
「うん。ケーキ作ったんでしょ? 楽しみ~」
 真海は静雄の背中から離れるといそいそとキッチンに入っていく。
「あれ? そういえばもう一人連れてくるって言ってなかった? 真海」
「ん? あっ、忘れてたっ!」
 真海は物凄い勢いで部屋の外へ出て行った。水着のまんまで。数分後、彼女が連れてきたのは真っ白なレースのフリルが付いた黒いゴスロリ服の美少女だった。
「ごめんごめん。まったくこの子ったら、マンションの入り口でぼーっと立ってるんだもん」
「入り口まで行ったの? 誰かに会わなかった?」
「うん、エレベータに何人か乗ってたけどなんか問題ある?」
「いや、別に……」
 水着の巨乳美女が乗り込んできて、驚かない人は多分いない。
「いらっしゃい。ええっと」
 あたしは改めて彼女を観察した。色白でぱっちりとした黒い瞳。サラサラとした長い黒髪。貧乳なのがちょっと残念だがまぎれもない美少女だ。少し目を伏せてもじもじとほんのり頬を染める仕草が可愛くて、女のあたしでさえ抱きしめたくなるほどだ。
「水沢薫です。あの……お招きありがとうございます」
おおっ。悔しいことに声も可愛い。アニメの声優さんみたいだ。
「この子、あたしのいとこ。静雄くんと同じ高校の一年生よ」
「ああ、そうなんだ。水沢さん寒かったでしょ。早く上がって」
 既に大きな手作りのチョコレート・ケーキとフライドチキンはコタツの上に並んでいた。真海と一緒にコーヒーやらコーラやら烏龍茶やらを出し終えると、あたし達はさっそくパーティを始めた。
 薫ちゃんはあたしの正面、つまり静雄の右横にちょこんと座っている。静雄は恥ずかしいのか、わざと彼女から目を逸らしている。真海がバイト先の話を面白おかしく話し終わり、話題のアニメのDVDを何本か観終わった頃にはケーキもチキンもあらかたなくなってしまってしまい、会話も途切れがちになった。

「あ、あの……静雄君」
「は……はひいっ」
 やれやれ。ゴスロリ美少女薫ちゃんの突然の呼びかけに静雄はすっかりテンパってしまっている。
「僕、前から静雄君のこと好きだったんです。これ、手作りなんです。受け取ってもらえますか?」
 彼女が静雄の前に差し出したのは真っ赤な包装紙に包まれたハート型のチョコレートだ。それに僕って! ボクっ娘! 彼女、ボクっ娘なのかっ! これはもう萌え要素充填120パーセントだ! 波動砲発射は目前だ!
 チョコを差し出した彼女の手は微かに震えている。静雄はおずおずと手を伸ばしてチョコを受け取る。
「あ、ありがとう。あの……俺みたいなのでほんとにいいの?」
 薫ちゃんは、こくりと頷き、静雄に向かってそっと両手を伸ばした。静雄は爆発しそうなほど赤面しながら、その手を握り返す。いや、なになになに、この甘酸っぱい展開は!
「じ、じ、じゃあ、今度の土曜日、何処かにいく?」
「うん!」
 あたしとしても、こんなに可愛い娘が弟の彼女になってくれたら嬉しい。
 いや……しかし何だか異様に意味深なニヤニヤ顔で、真海が二人を眺めているのが気になる。
「ねえ、真海。ちょっとこれキッチンに運ぶの手伝ってくれる?」

「ちょっと真海。あんた何か隠してるでしょ?」
 真海は汚れた皿を両手に持ったまま、にまっと笑った。
「何って? ああ、薫のこと? すっごい美少年でしょ、彼」
 彼?
 え、彼って?
「ま、まさか薫ちゃんって男なの?」
「そうよ。まあ、誰も初見で男だって気が付く人はいないけどねっ」
 ってことは薫ちゃんって男の娘? すごい! リアル男の娘なんて初めて見たあっ! 
「ちょ、霧乃、鼻血!」
 いや、もう鼻血なんてどうでもいい! カメラを取ってこなくっちゃ!
 居間に戻ってみると二人はすっかり意気投合して話をしている。いや……これってリアルにBLじゃん! まあ、弟が真実に気付いてないのが多少問題のような気もするけど、そんなことはどうでもいい。世の中は萌えだ! それが全てだ!
 あたしは熱々な二人にレンズを向けると夢中でシャッターを切った。

 ――BANG!――

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(非公開コメント受付中)

最高です!!
こんばんは!
「BANG!」拝読しました。

まずはお疲れ様でした!
とにかくもう、すごすぎますよ、まあぷるさんっ(大興奮!)あれだけの無茶振りを、ここまで違和感なく綺麗にまとめられて、本当に感激しました。

面白かったです!たくさんの個性的なキャラに囲まれた、ふつーのポジションにいる静雄くんがかわいかったー。かわいそうというか…このあとどうするんだろ(笑)
そして、まさかコタツがこんな風に出てくるとは。皆で和やかに(すごい服装だけど)コタツを囲んでて、楽しそうな雰囲気いっぱいでした!
ネタもあちこちちりばめられていて、笑いながらあっという間に読んでしまいました。素敵なお話をありがとうございました!


No title
こんばんは~。

おお、上にナノハさんがいる(笑)
早速「BANG!」拝読しました。
あの全く繋がりそうにないお題をどうやったらこんな違和感なくまとめられるんでしょう!もう、神としか言えませんー!!

なんだかんだ言いながらもモテモテ(あれ?違うか?)な静雄くん。私のツボに思いきり入りました。
薫ちゃんとその後どうなったのか知りたいような知りたくないような(笑)
これで普通の女の子とはますます縁遠く…ああああ


拝読致しました
 お邪魔致します。「BANG!」の方を読ませて頂きました。

 
 お題の羅列が凄い事になっておりましたので、一体どうなってしまうのかと思いましたが、いや、全く違和感なく読む事が出来ました。もう、凄いの一言であります。名人芸であります。


 話の内容も非常に面白かったです。凡人キャラ故に個性的なキャラの渦巻く環境では逆に一際際立っている静雄君は最高ですね。静雄君には気の毒ですが、本当に面白いラブコメでした。有難う御座いました。


ナノハさん、ご感想ありがとうございます~
またまたレスが激遅になってしまいました。本当に申し訳ありません;;
お題の無茶振り、どうしようかと思ってましたが、どうにかまとめることが出来ました。
静雄は……そうですねえ。とりあえずお似合いだからそのままでもオッケーってことで、はい^^
コタツの光景は想像すると確かに凄すぎますね^^;
何より、楽しんでいただけてよかったです。
ありがとうございました!


ご無事でしょうか
ご無事でしょうか、電ミスの江沢です。
こちらは無事です。


りいさん、ご感想ありがとうございます~
更に更にレスが遅くなってしまいました。申し訳ございませんっ!

お題は無茶振りくらいのほうが、どうやってまとめようか考え回すので楽しかったりしますよ。神だなんて……なんか新世界を作りたくなってきました! 計画通り!←
静雄くん、気に入っていただけてよかったです。彼の場合は、きっともうノーマルな世界には戻ってこれませんね。もうそのままくっついちゃえばいいよ!
ありがとうございました!


渋江さん、ご感想ありがとうございました!
レスが大変遅くなってしまい、申し訳ございませんでした。

名人芸などと言う身に余るお言葉をいただいて恐縮しております。
実はけっこう楽しんで書かせていただきました。
お題がお題だけに、キャラが変人ぞろいになってしまいましたが、静雄はそのとばっちりをばっちり受けるキャラです。
でも、薫ちゃんは可愛いので、意外に問題はないのではないかと、作者の特権で勝手に解釈しております。
ラブコメは楽しいので、また書いてみようかなと思っています。
ありがとうございました!


江沢さん、ありがとうございます!
ご心配かけて申し訳ございません。ありがとうございます。こちらも無事です。
東京はかなり揺れましたが、被害はありませんでした。
江沢さんのほうはいかがでしたでしょうか?

ツイッターのほうでは毎日、何かしら呟いておりますのでよかったら覗いてみてください。来月こそは電ミスのチャットに顔を出そうと思っております。


No title
こちらは被害はなく、済んでいます。
職場のほうは流通がらみですので、それなりに混乱しておるのですが。
友人、知人が被災して、心を痛めておりますが、
来週にもブログ再始動させようと話し合っております。


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